”KUROHANE”編を見ていて思ったこと・・・。思い出したことですね。思い出したことの”1つ”です。
SFC時代の超名作「タクティクスオウガ」。全3√なのにセーブが2個しかないのが難点ですが、紛れもない名作です。
世間ではPSP版のリメイクの評判も良いのですが、個人的にはボイス入りになったセガサターン版やSFC版の完全移植ながらもメモリーカードの恩恵によりセーブ無限化で難易度が一気に緩和されたPS版もオススメです。
最初のスクショはゲーム「タクティクスオウガ」最初の分岐点である”バルマムッサの町”で必ず主人公と逆へ行く友人のヴァイスくんの名言です。これはカオス√ですね。
簡単に説明しますと・・・。
民族紛争を描くタクティクスオウガですが、舞台となるヴァレリアという島にはウォルスタ、ガルガスタン、バクラムという3つの人種があり、中でもガルガスタンが自身らを優良種としてウォルスタ人を迫害し奴隷のように扱おうとしていました。
主人公と姉のカチュアはそんなウォルスタ人の敬虔な神父で、人々に親しまれていたことが理由となり身柄を攫われしまう。その父を救うためにウォルタ人の先頭に立つロンウェー公爵の解放戦線に参加し民族紛争の渦中に身を投じていく・・・と言う話なんですが、ガルガスタンに捕虜にされたウォルスタ人の居留区であるバルマムッサに上官と友人ヴァイスと共に赴いた主人公は捕虜たちに”武装蜂起”を持ちかける。しかし、捕虜たちは「捕虜であっても不自由はしていない。しかし面と向かって”武装蜂起”したら・・・」と難色を示す。その返答を聞いた上官は「
バルマムッサの同胞を皆殺しにするんだ」という命令を主人公に下す。「ガルガスタンはウォルスタを捕らえたら殺す。やつらが覇権を握ればウォルスタの民は根絶やしにされてしまう」という風を”日和見主義”であったウォルスタ人に見せて戦線を拡大するのが本当の作戦だった。
ここで「
わかりました。より多くの同胞のために犠牲になって貰いましょう」的なのと「
それは間違っている!」に分かれます。
「それは間違っている!」を選ぶとヴァイス君は「
何言ってんだ?同胞のために戦おうとしない連中を殺して何が悪い」となっていくわけです。
(戦争に)勝つためにどんなこと(仲間殺し)すらいとわなかった彼が自身の正当性を宣言するシーンが最初のスクショになるわけです。
「歴史が許してくれる!」
名言ですね。
敗者が「虐殺はしていない」と言い、勝者が「やつらの行った虐殺の犠牲者の無念を晴らすために剣をとってくれた諸君のおかげで勝てた」と言う。正史に残るのはきっと後者ですよね。
”力”があり、”数”が多く、そしてより”長生き”であった者が後の世に「自分に都合の良い歴史」を遺すことが出来るわけです。
歴史上、有名な悪人とされている”アイン”。そして”将来はきっと小説家”のワカバが描くとんでもオマージュの「天使の導き」では「実は善人だったら素敵だよね」の妄想から生まれた作中の”アイン”。
多くを語ることは出来ませんが、彼もまた「彼より長生きだった彼の敵」に歪められた人物像・・・だったんだろうなぁ。
”青の国”の人間が”白の国”で”赤の国”を相手取り白の国の重鎮であるアインを出し抜こうとする一幕。
”白の国”と”赤の国”を「ワイン」に喩えて話すのはいいセンスです。
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