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優しい世界の真ん中。

「カタハネ」はこれまでやったADVのどれよりも”物語としての完成度”が高かったと感じました。

それが必ずしも良いとも言い切れないが面白いところだとも思えました。

過去編である「KUROHANE」と現代編である「KATAHANE」を読み進めていくことで物語を楽しむことが出来る。EDの分岐は通常のADVと同様に”選択肢”もあるけれど、”同時進行していた物語の別視点”を選ぶことで物語を補完しつつ、新しい一面を見せてくれました。

攻略サイトとしては”ワカバ√”、”アンジェリナ√”、そして”ココ√”として書かれていることも多いようですが基本的な物語の大筋の流れも似ていて、よくあるADVの「自分を投影するべき存在としての主人公」は居ません。しいて言うなら”セロ”がソレに近いですが・・・。

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百合とかありますしね。まぁこれもこれで結構、意味のあることなんですけど。





さて、サブタイのほうに触れていきます。

過去編である「KUROHANE」では陰謀渦巻く過去の3国(赤、白、青の国)の物語。
白の国の国主である王族が若いゆえに後見人アイン・ロンベルクを立てていたがゆえの身内からの反感。そして外国である赤と青の思惑が折り重なっていく・・・。

わけなんですが、物語の中心にいるのは”ココ”です。

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本当の悪人であった人物は”ココ”とは触れ合っては居ませんでしたが、アインを良く思っていなかった身内である大臣は・・・、本当に”陰謀”に加担しようとするほどの悪人だったのか?と思えるほど、”ココ”との接し方は・・・。

個人的な見方でしたが、「カタハネ」は優しい物語でその中心に”ココ”がいて、”ココ”のことを知らなければとても優しい気持ちになれました。しかし、真相や物語の背景が見えてくるにつれて・・・。

そもそも、「”ココ”が死を理解できないから、死んだ人を求めすぎないように”忘れてしまう仕組み”を作って組み込んだ」ということが「”ココ”ずっと優しく素直で無邪気にさせている」悲しいのです。
”そういうココ”だからこの物語のような”優しさの中心”のような気がするんでしょうね。

「優しい世界の中心にいるのは悲しいモノ」

実に詩的ではありますが、率直な感想です。

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最後のまとめといきます。

メガストア付録版の「カタハネ」なので在庫確認の上で購入可能なら結構、市場よりも安く買えるのではないかと思います。
BGMでのエラーあり。雨音のようなノイズが出る場合がありますが、設定のSE調節で一度ミュートにしてから再度、任意の音量にすれば戻ります。
物語の傾向としては”悲劇”と言える部類だと思います。しかし「カーニバル」や「スワンソング」のような激動の物語の起伏は無く、激動であった過去を踏まえて”ゆるやかに進み行く今”を描いています。感動というよりも悲しみが大きいです。
中でも、”ココ”√に入って”ココ”の手袋を外してしまってからの流れは悲しみが特に強いです。

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(ーダレだっけ・・・・・・?)の流れは卑怯ですよ。
最後に。
物語の完成度は極めて高い。この完成度はもしかしたら過去最高なのかも?と思えるほどでした。
ただ、この場合の「完成度の高さ」というのは”物語のIf”つまりは”あり得た他の可能性”を排除している”完成度”なんですよね。例えば「装甲悪鬼村正」なら「正宗とジャック・バロウズではどちらが強いか?」のような”ドリームマッチ”を想像する余地がありますが、この物語にはその要素がかなり弱く感じられました。
故にADVとしては起伏が少なく、物語は辿り着く場所がある程度決まっていて、その上で”寄り道の多さや内容”が変わるという感じでした。
まぁ要するに最初に乗り損ねたら割と退屈な感じもありうる。と言ったところです。

CG、音楽はSEエラー含めてもよい出来だと思います。あくまで雑誌付録やある程度の価格ならありだと思いますが、現状の市場流通価格だと個人的には強く押せない・・・といったところです。

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