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何のための”共学化”だったのか・・・。
偏差値３５の山林に囲まれた全寮制の築５０年以上の木造校舎の学園。
そらまぁ饐えた匂いが漂う元男子校への入学希望者ってのは期待できるわけもなく、当然の”経営難、改善の見込みナシ”ってことで鐘ノ音学園は”廃校”となることになりました。
しかも、即時。
２学期はないそうです。編入先の斡旋とかもない模様。
学園が校舎ごと爆発四散したかのような超展開って感じですが、これが全√共通の最大のイベントなんで避けては通れません。
半年後に卒業を控えていた三年生、天神総長を中心としたメンバーが一斉蜂起を提案。
”廃校阻止”を目標に篭城計画を立案。
全寮制学園が夏季休暇になり帰省を開始するはずが学生たちが帰省しない。当然、保護者からは確認の連絡から事態の把握や収拾、説得などが始まる。そうすることで、学園の廃校とソレに反対する生徒の立て篭もりを世間的に問題として取り上げさせることで、経営陣の社会的地位の失墜を狙い、最終的には”話し合いの席を設ける”為の交渉の手段としての篭城作戦。
「廃校問題」をテーマにすると麻理亜とルーシーですかね。やっぱり。
それぞれ甲乙付け難い部分ってあるんですよね。ただ、演出面ではルーシー。テキストでほんの一文だけですが、胸を打つ一文があったのは麻理亜。そんな感じだと思ってます。
あくまで、２人の事に関して・・・ですが。個人的には・・・やっぱりメンタル的にきつかったですけど、ひまわり√ですかね。
どこか違う場所からやってきた”異分子”。
そういう”匂い”を感じたルーシーは豊に対して親近感を感じるようになる。
”父の思い出の鐘ノ音学園”に少なからず期待をしていたルーシー。しかし、待っていたのはボロい校舎、わびしい食生活、狭い部屋に不自由な共同生活。不満は尽きなかった。
「不満を言うだけなら誰でも出来るけれど、変えようって努力はしたの？楽しもうとしていた？」
同じ”異分子”だけど、鐘ノ音に体当たりで丸ごと楽しもうとしていた、翻弄されているうちに馴染んでいた豊とルーシーは明らかに違うモノが見えていた。
だからルーシーは”変えていくために””楽しい鐘ノ音”のために”チアリーディング”を始めた。アメリカの学校に通っていたらやりたかったこと。子供の頃からの憧れ。そういう”やりがい”、”目標”を持って行動することで「変わるかもしれない」と思ったルーシー。
結果はコレなんですけどね。
ルーシー√の魅力はヒロインのそれよりも男性陣に偏っているような気がします。
”廃校反対の篭城”を通じて色々な場面がありました。
中でも”廃校反対”の中心でもある三年生の”廃校反対の真意”ですね。
大人（学園経営陣）との会談まで漕ぎ着けた篭城作戦。
学生側の代表者を選んで話合いの席に着く。その段になって三年生の回答は・・・。
「一年の中から選ぶっしょ」だそうです。即答でした。そしてマジで泣けました。
なんて言えば良いんでしょうね？「ちゃんと卒業したいから」とかそういうんじゃなかったんですよね。
「ボロい寮と校舎、バカでエロいことばっかな仲間、プライバシーなんか微塵もないような不自由な生活、そんな最低だけど最高の場所を入って来たばっかの一年に残してやりたい」
ホントにスゲーバカで救いがないようなバッチグーがここぞと言うときに絶対外さないのはすごいですね。
好いキャラです。
ちなみに余談ですが、ルーシーさんは”ルーシー”がミドルネーム？になるんですかね。”美夏”と呼ばれることを極端に嫌っています。
その辺の事情を含めた、ラストシーンのイメチェンしたルーシーは好かったです。
