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遥かに仰ぎ、麗しの(梓乃√)

梓乃 2



   ―この人の手を離さない。
            僕の魂ごと話してしまう気がするから―
  




梓乃1

八乙女 梓乃
八乙女エンタープライズ、明治より続く大企業の一人娘。御両親、祖父母の意向により子供時代を「普通の子供用に育って欲しい」と言う願いから一般の学校で育つ。保護者の思惑をよそに入学先の学校で「常識を超える金持ち」であったことから異端視され、迫害、排斥といった一般的に言う「いじめの対象」であった。また、教育関係者もその事に同調していた為に「人間不信」による「対人恐怖症」を煩う。
恐怖症の例外となるのは幼少からの付き合いのある「鷹月 殿子」と家族のみ。学内で犬「ダンテ」を飼う。



冒頭のキャッピコピーを見たことのある方も居るかと思います。PS2で結構な高評価を得ていた「ICO」というゲームについていたキャッチコピーを使わせていただきました。実際のシナリオ上は、手が触れ合い始めた辺りから畳みに掛かっているので、キャッチコピーとしては不適切かな?とも思いましたが、結末に関する部分に大きな意味を持つのでこういうスタートにさせてもらいました。
あと、予断ですが冒頭にに使ったスクショは「school days」の学際のフォークダンスの写真の構図まんまだったのであえて採用してみましたwww












「君の犬なのかい?」




司が新任間もなく中庭で見かけた犬と遊ぶ少女を見かけたときに問いかけるも少女は怯えた様子で走り去ってしまう。
後日に交流を持ち始めた「鷹月 殿子」と行動を共にする「八乙女 梓乃」と知り、怯えたワケ「対人恐怖症」であることも知らされる。


梓乃は殿子が頼りで、殿子と過ごす時間だけが学院内の全てだった。彼女自身はそれで良いと思っていたし、「対人恐怖症」ともいずれは向き合わなくてはいけない、克服していかなくはいけない。でも、それは彼女にとっては「今」でも「明日」でもなく、「いつか」であれば良かった。そんな学院での新年度に赴任してきた新任教師「滝沢 司」は学院内でも人付き合いが自分と同じほど少ない殿子と親しくなっていた。
殿子自身も司に対して好意的であり、これまで2人だけの「秘密の場所」を教えたり、共に過ごしていた時間を司と過ごす時間に割いたりし始める。梓乃にはそれが不安だった。「自分から殿子を奪おうとする悪人」だと思えた。


梓乃は考えた。「なんとかしてあの悪人から殿子を守らなくては。2人の時間を取り戻さなくては」と。梓乃は司への苛め、悪戯とも取れる嫌がらせをして司を学院から自発的に退職するように画策した。しかしながら、元々要領のいい方ではなかった梓乃は空回りし、失敗し、その度に事故や怪我に見舞われそうになる。司を貶めようとした行動だったため、司がいち早く発見し大事には至らなかったが梓乃の計画が失敗するたびに殿子と司、司を取り巻く学内の評価が高まっていった。司の評価が高まるにつれて梓乃の焦りも増し、梓乃は更なる計画を練り始める。





「滝沢司に猥褻教師の汚名を着せて学内追放、社会的抹殺をして恒久的安全を!」



司と秘密裏に相談がある旨を伝え、呼び出した先で自身の衣服を乱して助けを呼び汚名を着せる。といったモノだった。ただ、誤算であったのは以前の計画の失敗から司の評判は上がり、何かに付けて誰かしらが司と一緒に行動する機会が増えてきていた。そんな折に司が受け持つクラスの有志を中心とした本校組、分校組の交流の多いメンバーでの合同レクリエーションの話が舞い込む。無論、司と交流の多かった殿子も参加し、殿子と仲の良い梓乃にもその話が舞い込んできていた。



「滝沢司と行動する機会が増えれば、チャンスに繋がるかも知れない」





梓乃 7

海水浴、肝試し、キャンプ。この時、彼女は「怒りと憎しみ」で行動していた。
殿子は一緒に居るが、「対人恐怖症」の対象である大勢の学院生との行動、交流。この時はまだ彼女自身が有り得ない矛盾を含んだ行動をしていることに気付いていなかった。




「対人恐怖症」の自分の小さな世界。殿子と自分だけの時間を守るために多くの人の居る「本来目指すべき場所」に飛び込んで行ってた事に。







「人を呪わば穴二つ」なんて言葉があるように、司を冤罪で追放しようとする梓乃自身が再び事件に見舞われる。司自身、教員であり引率する大人と言う立場で当然の事をしている意識はあったが、司自身の献身的な梓乃への接し方、梓乃自身が事件の被害者になり掛けたことから司自身の人となりを認め、その献身的な思いやりに感謝を感じるようになる。



梓乃 6

少しずつ梓乃は変わり始める。症状の緩和。人間関係の好転。新しく芽生える想い。願望。







梓乃 8

あの日、海で初めてやったビーチバレー。

勝つことは出来なかった。最後まで体力も持たなかった。それでもあの人との1プレーのあとの不意打ちの「ハイタッチ」

自分にも「あの人の手」を握ることが出来るだろうか?





梓乃 2



どれほど想っていても、思うように動かない身体。「対人恐怖症」。

自身はもう司を恐れていない。触れ合いたいと願い、思いを募らせるばかりなのに、手袋を挟んでその手を取ることが精一杯な我が身を忌まわしく思う日々。



最後の山場。物語の佳境で遂に・・・。




梓乃 3

「梓乃(司さん)が掴んでいるのは僕の手じゃない!梓乃(司さん)自身の人生なんだ(ですよ)!」

梓乃 4








そして訪れる大団円。




梓乃 5





・・・といった梓乃√でした。

まず、この√で特筆すべきは梓乃の立ち位置。
この物語のヒロインは「家庭との間に確執がある生徒」か「自身に大きな問題がある生徒」に二分され、梓乃は後者に当たる。また、家庭環境はこれまでプレイ済みの4キャラ中では最も良好であり、祖父や祖母は大企業の経営者ではるが一般的な孫と祖父母の関係に近く、かなり人物的に温和で明るい人柄。つまりは「本人の問題」さえ解消することができればハッピーエンドまで一直線である事が特徴的ではある。

学院の保護者面談日に梓乃の様子が明るくなり、周りの学友との交流が増えてることに目聡く気付き、歓喜し、惜しみない感謝を表現している行はなかなかにしんせんであったw
特に両親が人間失格気味な殿子√の後だと尚更w

「滝沢先生といったね?お礼は家か車でいいだろうか?それとも八乙女の然るべき地位の方が良いだろうか?」

とかねwww



あとは、なんとなーくいけ好かない人物がいるんだけどね。そのキャラ自身はこれまでの3√でテキスト的に100文字程度の台詞しかなかったので、普通にフェードアウトしていってたんだけど、このシナリオではメシウマ展開があるのでそこら辺が良い感じ☆



個人的に「対人恐怖症」の人との交流があった時期があります。それだけにこのシナリオにはかなり興味がありました。そして、それなりに満足しました。
自分としては新任教師と問題を抱えた「対人恐怖症」の生徒との「秘密の文通」で交流を深めるような話をイメージしていました。
結局のところ、こういった症例の人が好転するケースは「本人が触れ合いに対して欲求を感じる」というのが王道だというところは共感しています。「対人恐怖症」に対して「矛盾」という形で物語を進めていくというのは面白かったと思います。
また、殿子を挟むことで殿子の救済・・・というか殿子自身が明るくなることもこのシナリオの魅力だと思います。
√入りしなかった時に救えなくなる娘が出てしまう。問題を抱えたままフェードアウトしていくパターンは個人的に好きではないので。。。



最後に。



「海辺のハイタッチ」と「学院祭のフォークダンス」のCGはとても好きです。


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